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シンポジウムの意義 - ミライ経済Lab.株式会社‐企業改革に関するお悩みをサポート

コラム

シンポジウムの意義

カテゴリ: コラム 作成日:2019年09月20日(金)

こんにちは。ミライ経済Lab.株式会社 代表の神田千鶴です。

 

 

8月のコラムでは、今夏の私が体験したイベントを列挙して、

色々と考えるきっかけになったことの「さわり」部分をお伝えしました。

 

今月も、その続編みたいな感じですが、

『ファンドレイジング・日本2019』  に参加して考えたことをお伝えします。

 

 

このイベントは、日本ファンドレイジング協会が主催するものなんですが、

そもそも、“ ファンドレイジング ” という言葉自体が耳慣れないかもしれません。

 

私もこの言葉を知ったのは数年前。

監査法人から独立した先輩が、自身の専門分野の上場支援だけじゃなく、

非営利のNPO支援もやるとのことで、

「どんな支援ですか?」

と聞いて返ってきた言葉が

「ファンドレイジング」

でした。

 

その時は、NPOの資金集めのお手伝い と(勝手に)理解していたのですが、

今回のイベントに参加して、

そもそも資金集めとは、

社会課題の認識を広めて、

理解を促して、

共感者を協力者へ導いて、

その社会課題解決の参加者になってもらうこと

と同義と知りました。

深い!!!

 

 

企業の資金調達も同じことのはずなんですけど、

利益獲得のため、企業存続のため、

が全面に出ているのだとしたら、これからの時代は、上手くいかなくなるでしょうね。

資金調達も商売自体も。

 

 

で、イベントのお話しに戻りますが、

この『ファンドレイジング・日本2019』 は、朝から夕方まで×2日間で行われ、

ファンドレイジングや社会課題、NPO経営などを題材に用意されている77のセッションから、

時間割とにらめっこして

自分の興味あるセッションに参加し、知見を吸収し、

同じセッションに参加した方々と意見交換したりする、タフでエキサイティングなものでした。

 

私個人的には、行動経済学の取り入れ方と、ソーシャルIPOという2つのセッションが

特に興味深かったですが、その内容は、またの機会にお伝えするとして…

 

 

とあるセッションで、

社会福祉士の方とお話しする機会があり、

その方が所属する社会福祉協議会では、

引きこもり状態の人を対象に、フリースペースにまずは来てみる、そして缶バッチを作ってみる

という支援をしていることを教えてくださいました。

引きこもり状態の人たちが作った缶バッチを1つ100円で販売しているということなので、

私も1つ購入させて頂きました。

 

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その社会福祉士の方曰く、

缶バッチの購入は、それを作っている人たちの大きな励みになる、

社会参画の一歩へとつながっていく、と。

 

おー、確かに。

この取り組みで社会復帰できる、とまではいかないにしても、

そのはじめの一歩、とっかかり、一つの何かのキッカケ にはなる気がする。

 

この「はじめの一歩」というのがミソで、

福祉分野に限らず、これをやるかやらないかは雲泥の差だと思っています。

 

 

企業経営でも、最近やっと、「まずは、やってみよう」という空気になってきた感がありますが、

まだまだ

「それは採算がとれるのか」とか

「どれぐらいのニーズを見込んでいるんだ」とか

試みを始める前の会議で頓珍漢な質問をする役員がいるようで、はぁぁぁ、とため息がでます。

 

それがわからないから 「小さく」 試してみる、一歩だけ進めてみる 

そして、感触を得てからジャッジする

 

そう、ジャッジしてから動くのではなく、動いてからジャッジするんです。

 

そうしないと、時代においていかれますよーーーーー

と企業の中心で叫びたい気分です。

 

 

一方で、非営利の世界に関して感じることは、

はじめの一歩を試みる行動力に感嘆しつつ、

その先にも進もうよー と思うことが多々あります。

はじめの一歩の活動で恩恵を受ける人がいると、なんか解決した錯覚に陥るのか、

ホッとしてしまうのか、その先まで手が回らないのか、

本質の課題解決に向けて、さて、次どうします?のところに辿り着かないもどかしさを感じています。

手が回らない、次のステップは自分たちのテリトリーじゃないというなら、

それを別の団体なりにバトンを渡す連携があればいいのになー、と。

 

今回出席したイベントは、それを実現するための協力者や連携先探しの機会にもなると感じ、

シンポジウムの開催とその利用って意識的にやるのがとても大事だな、と感じました。

 

今年は10周年記念大会だったらしく、

今までで最大の参加者(確か1,600人ぐらいと主催者が言っていたような…)だったそうですから、

その多数の中から同志や協力者を見つけるのは大変かもしれませんけど…

何かしらの属性で参加者をカテゴライズして、入場許可証のIDストラップの色分けとかできれば、

見つけやすくなるのかな、とか、参加者みんなにとって有意義なシンポジウムにするには、

と、頭の中で色々シミュレーションしてしまいます。

 

経済界でも、ベンチャーはシンポジウムとかやってますし、

特に最近は、大企業とベンチャーのお見合い機会っていう明確な目的の会合とかも増えていますが、

もっと異業種混合で、「日本から世界を変える」みたいな、敢えて大きすぎるテーマで、

大々的規模のものがあってもいいのになーと思ったり。

 

 

1年後ぐらいに実現するとオモシロイなーと勝手な妄想をしている今日この頃です。笑

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